今だからこそできる「会員獲得」

冠婚葬祭互助会では、積立金による会員獲得を行なっており、いざ葬儀がおこった時に葬儀社選択において重要な要素になっています。そのため、専門葬儀社も各社で独自の会員制度を行なっています。しかしながらこのコロナ禍の中で会員獲得の方法も大きく変化しています。

会員獲得がなぜ重要か

葬儀社においてサービスの特徴上、普段から見られているものではなく、できれば見ないですませられるならそれにこしたことがないものです。だからこそ、葬儀社としては接点を持つことで、いざという時に思い出していただいたり、自分たちから情報を伝えられるように、会員獲得を行なっています。

 

会員なんて意味があるのと思っている方に、重要なデータでご説明します。冠婚葬祭互助会では、会員数の5%が翌年の葬儀に繋がる傾向にあります。つまり10,000人会員がいれば。500件は葬儀を受注できるのです。専門葬儀社においては、ここ10年くらいで会員制度をつくった会社も多く、7%~10%が翌年の葬儀につながっています。だからこそ、葬儀社について、会員獲得は最重要事項なのです。

会員の平均単価は高い

平均単価においても、会員と一般の方で大きく差があります。私のクライアントのデータでは、1件あたり20万円~30万円くらいの価格差があります。これは、そもそも会員になろうとする人は、しっかり葬儀をしてあげたくて準備のために入会します。そのため、故人への感謝の気持ちで一般的なものよりもいいプランやオプションを購入する傾向にあります。さらに、しっかり葬儀をやってあげたい人が多いので、このコロナ禍においても、一般の方の葬儀形式が火葬式40%となっていますが、会員の方は20%程度となっています。このことからも1件あたりの葬儀単価が大きく変わっていきます。だから、会員の平均単価は高い傾向になるのです。

今だからできる会員獲得

コロナ禍の前は、葬祭ホールにおいて、「終活フェア」「感謝祭」「人形供養」などさまざまなイベントが行われていました。しかしながら、人が集まるイベントは嫌煙されイベントでの会員獲得は見込めなくなりました。また、営業マンが戸建訪問を行ない、1件1件勧誘していた営業も人との接触をさけるためにできなくなってしまいました。

 

このような環境化で進んだこともあります。それは、自宅でのネット環境が急速に整ったことです。そこで、ホームページ上で会員獲得を行なうことができるように入会システムを導入しました。その結果、毎月ネットからの会員獲得に成功しており、加入希望者は増加傾向にあります。

 

過去に縛られず、時代にあった取り組みに葬儀社経営も大きく変化することで、発展することができます。ぜひ、実践してみてください。

執筆者名:

葬儀業界専門コンサルタント 小泉悟志